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    2013.05.12

    【コラム】「またやっちゃった…」でもOK!

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    駄目だとわかっていながら繰り返してしまう。同じ失敗を何度もする。今度こそやろうと思ったのにやっぱりできなかった。あんなに反省したのに…あーあ、駄目な自分、ということ。ありますよね?

     

    私はしょっちゅうです。

     

    バスやタクシーにすぐ忘れものをする。携帯電話や財布を忘れて出かけて、取りに帰る。無駄な買い物をしないと決めても、衝動買いをしてしまう。人との約束の期日や時間は間違えるし、遅刻もしょっちゅう。本当にイヤになってしまいます。

     

    心から約束や時間を間違えないようにしたいし、遅刻しないようにと思っています。物を無くしたくないし、携帯や財布を取りに帰る時間も労力も無駄だと思う。浪費グセも直したい。でも、駄目なのです。

     

    「またやっちゃった」「やっぱりできなかった」と思うことの、多いこと、多いこと。「どうして私はこうなんだろう?」と問いかけて、ため息をついてしまう…。

     

    あるとき気がつきました。「どうして?」と問いかけても答えは出てこない。聞くこと自体がおかしい。どうしてもこうしてもない、だって、それが自分だから。その駄目な自分、同じ失敗を繰り返してしまう自分が、自分なんだということに、ようやく気がついたのです。何十年間も同じ問いをした揚句に。

     

    「どうしてできないの?」という問いは、できること前提の質問。自分が理想とする、“こうでありたい自分”から考えた、希望的観測の世界です。そこから見たら、現実世界にいるできない自分のことを「駄目だ」「どうしてできないんだ?」と思ってしまうのは、ある意味仕方のないことかもしれません。

     

    5年も、10年も、15年も繰り返している「どうして私はいつもこうなんだろう」という問い。そろそろ気がつきましょう。それこそが自分なのだということに。駄目なところのある自分、不完全な自分が、“自分”なのです。

     

    諦めて努力をやめなさいとか、反省しなくていいとか、人に迷惑をかけていいと言っているわけではありません。ただ、「どうしてできないの?」という問いが自分を苦しめるのなら、その考えはやめましょうということです。

     

    完全な人間、100%完璧な人はいません。誰もが不完全です。不完全であることが完全なのです。そのことに気がつきましょう。

     

    ああまたやってしまった…というとき。「どうして」という言葉が出そうになったらシャットアウト。「これが自分のスタンダード」と思いましょう。そして、たまに思った通りにできたら「すごい、できた!」「えらい、えらい」と褒めてあげましょう。

     

    変わりたい部分、よくなりたいと思うところ、直したい箇所、それらに対して努力をする姿勢は素晴らしいこと。どんどん続けましょう。でも、できなかったときに自分を責めるのはやめることにして。

     

    できないのが普通。できたらすごい。この考え方でいいのです。

     

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